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奨学生の声

中桐 誠さん(27期・外交官)

(27期・外交官)

東京大学 法学部 卒
エクス・マルセイユ大学大学院 EU・国際法修士課程 卒
外務省 在カメルーン日本国大使館 勤務

奨学会を知った経緯

大学の掲示板やインターネット上で給付型の奨学金と知り、気になっていました。応募したタイミングは、海外の国際機関等でのインターンシップから帰国した時です。親から渡航費用の一部を借りていたのでその返済をしたかったのと、奨学会での活動を通じて得られる他の奨学生との交流に惹かれ、応募しました。

奨学会に参加して

その当時関わる機会がなかった学術領域の奨学生と毎月議論を交わすことで、多くの学びを得ることができました。奨学会の同期は学部生から博士課程まで、生物学から美術までと三者三様で、自分とは異なる視点を持っていらしたため、とても刺激的でした。私のしたプレゼンにも、同じ分野の人からは得られないような視点からの反応を頂き、視野が広がったように思います。OB・OG会もまた、人生の様々なステージにいらっしゃる、多様なルーツとバックグラウンドをお持ちの方と交流することができ、参加する度に新たな発見があります。妻とも一緒に参加したことがあり、次は娘とともに三人で出席するのがささやかな楽しみです。

現在は

中部アフリカの国、カメルーンにて国際協力や政治・経済情勢分析、日本企業支援等を行っています。日々の業務は多岐にわたりますが、特に国際協力に関わる部分に関して、奨学会の面接で「現場と意思決定の場を繋ぎ、日本や国際社会に貢献できる人間になりたい」と述べたことが多少なりと実現できていれば嬉しいなと思います。業務としては、私の勤める大使館の管轄であるカメルーン、チャド、中央アフリカに対して国際機関を通じた人道支援や、二国間での開発協力に取り組んでいます。裨益者となる現地住民、実施機関や他のドナー諸国・機関の職員、相手国政府や専門家など、たくさんの方々とお話ししつつ、関わる人々みんなのためになる国際協力の在り方を日々、模索しています。日本とは文化も事情も異なる3か国を相手に最適な解を探すのは容易ではありませんが、地方に出張に行くなどした際に目や耳にする新たな発見や優秀な同僚・カウンターパートから頂く意見を大切に、自分には何ができるかを考えています。

当時を振り返って

私はしばらく日本を離れているのですが、奨学会にはいつ参加しても初対面の方含めてすぐに打ち解けられるような温かい雰囲気があります。山田理事長はお一人お一人のことをよく覚えていらっしゃって、私の就職時や赴任時など、人生の節目でお祝いいただいたことは忘れられません。自分が歳を重ねるにつれて、奨学会のように、仕事以外で色々なことを相談できる居場所があるというのはとても貴重なことなのだと気づくようになりました。

これから奨学会への応募を考えている方へ

山田長満奨学会は理事長を始め奨学生やOB・OG、事務局の方に至るまで善意にあふれる方ばかりで、奨学金以上にこのコミュニティの一員になれることに大きな価値があると思います。皆様にお会いできるのを楽しみにしております。

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